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俺は物心ついたころからずっと、絵麻のことが好きで。だけどそれは叶わないことだとも知っている。 だって絵麻は、それこそ物心ついたころからずっと冬真が好きだった。冬真を見つめる瞳が物語っていた。まるで夜空の星をいっぱい閉じ込めたような綺麗な瞳で、冬真のことを見つめていた。俺にはそんな視線、一瞬だって向けてくれたことはない。 それに冬真だって同じ想いを抱いていることも知っていた。 だから二人が付き合うことになったのだと絵麻から聞いたときは、別に傷ついたりはしなかった。あぁ、やっぱりって、納得してしまった。一つだけ苛立ったのは冬真からはその報告を受けていないことだった。 いくら燻らせていても、叶わない想いだと現実を突きつけられたのに。それでもまだ俺は、絵麻を目で追うことをやめられずにいる。 だけどそれは多分、俺の所為だけじゃないはずだった。
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