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山のあなたが嫌い
山小屋を出て
薄明かりに浮かぶ 花をひとつずつ
なでてみる
私の知らなかった 山の朝
いつも話を聞くだけだったね
雲海に朝日が差せば
ダイブして泳いでいきたくなる
「いってもいい?」と
指を差してふり向いた
キント雲を呼べるなら
とめはしないけどね、と
あなたなら きっと笑うね
かけ出せたなら きっと会えるね
本当に会えるよね ぜったい叱られるね
せっかく来たのに
そういうとこキライ
わからず屋の くそバカ野郎
滲む視界に つと俯けば
足元にダンゴ虫 歩いてる……
かけ出したなら あなたに会えるね
そうよ 叱られるね
歩くダンゴ虫 ごはんを探してる
1日を始めている
わたしも山のあなたばかり見ずに
1日を始めよう
朝ごはんにしよう
温かいお蕎麦 涙が出そう
気合いを入れるように 派手に鼻をかむ
I still lave you.
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