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ベッドが軋むたびに、健人の切ない声が漏れる。
「あ、あ……やっ」
「――くっ……」
グラインドさせながら豪快に打ち付ける腰が、健人の内側で触れ合うたびに喘ぎ声が大きくなっていく。
「ふかっ……深い、あぅ……っ、あー」
無遠慮なく襲う快感に打ち震えながら、健人はベッドのシーツを力いっぱい握りしめて漏れる声を耐えた。だらしなくも閉じられなくなった口の端から、涎がつらりと零れていく。
「健人……」
背中越しに擦れた声で名前を呼ばれるだけで、ぶるっと全身に快感の波が襲ってくる。
(いぃ……きもち、い……)
頭がおかしくなりそう。
憧れている男のその手は、その肉は、その声は。健人に甘い快感ばかりを与えては、猛毒を刺すように最奥を突き上げる。ある意味薬でもキメているのかと思うほど……この感覚が病みつきで、止められない。
何度目かの射精の感覚がするも、本人の意思でどうにかなるものでもなく、後ろを強く突かれる度に健人の何かがだらだら垂れ零れていく。
「あ……ぁ、ああんっ」
「健人、けんと……」
無駄に名前ばかりを呼び続ける久我の指が、健人の胸の突起をぐりとねじっては、やわやわ撫でて弄ぶ。
「あ、あ、だめ……ゆび、だめ……」
「そうは言う、けど、お前はいつも――」
切なそうに眉をひそめて、久我は乳首を摘まんだまま健人の後孔にさらに強く押し入った。
「ふぁ、ああんっ、ンーッ、おく、むりっ……あっ、くが、ああーっ」
「指でここ……触ると、お前ン中……めちゃくちゃ――締ま、るっ」
その厳つい姿に似合わず、どこか弱弱しい声で喘ぐように呟くも、健人にはもう殆どそんな久我の様子など気にかけられる余裕などない。
止まらない快感の渦に完全に飲まれたまま、健人は大きく背を反り返して白濁した液を何度も飛び散らせる。
天を仰ぐその定まらない視線がとんでもなく卑猥だ。
「ああ……サイコー」
久我は健人の乱れた姿を見ながら、中にめいっぱい自身を解き放った。
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