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アライは誰とどんな話をする時も嘘しか言わない。
本当のことは一切しゃべらない変わった奴だ。
そのせいで、周りからは随分と嫌われているが、
話す内容が嘘だと知っていれば、案外付き合いやすい。
ある日、俺の元カノが殺害された。
警察は、俺が犯人だと疑っているが、
俺には、事件当日の完璧なアリバイがあった。
「あなたは、火曜日の夜、彼と一緒でしたか?」
「はい。ずっと一緒でした。」
警察の問いにアライは答える。
俺の前では、貴方だけを愛してるなんて嘘をつく女より、
いっそのこと嘘しか言わないアライの方が、よっぽど信用できる。
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