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宗介の腕の中は暖かい。宗介のにおいがする。それはなぜだかとてもあたしを落ち着かせた。
どれぐらいそうしていただろう。泣きやんだあたしの肩をつかんでをそっと離すとあたしをじっと見つめた。あたしは宗介のきれいな顔に見とれていた。するとそのきれいな顔がゆっくり近づいて…
宗介の唇があたしの唇に触れた!
あたしが呆然としているともう一度、宗介の唇が重ねられた。柔らかく優しいキスだった。
突然のことに頭がついていけずに混乱したあたしは宗介を突き飛ばした。驚く宗介に
「ばかばか、宗介の大バカ!」
と言うとあたしは走り出した。
どこをどう走ったのか分からないくらい走って、息が苦しくなって立ち止まった。
あたし、宗介とキスしちゃった!
どうして?どうして宗介はあたしにあんなことしたんだろう?
あたしは考えてもまったく分からなかった。
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