後悔

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なんとか家にたどり着き、ベッドに寝ころんでいたら、母さんが呼ぶ声がした。 「茜、宗ちゃんが会いに来てくれたわよ。話があるって」 「ごめん。具合悪いからって断って」 「え!せっかく久しぶりに来てくれたのに、顔くらいみせたらどうなの?」 「ちょっと無理」 今さらどんな顔して会えっていうのさ。あたしは頭から布団をかぶって寝てしまった。 そしてあの日以来、あたしは宗介に会うことはなかった。 そして今、目の前に宗介がいる。確かにあの頃の面影はあるけれど、すっかり大人の男になっていた。こうして向かい合ってみるとイケメン度はやっぱり増している。 痴漢騒動の時はまじまじと顔を見てはいなかったし、眼鏡なんてかけてたからぱっと見ただけでは気づけなかった。必死でそれどころではなかった。 何より宗介が日本に帰ってきているなんて夢にも思っていなかったから。
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