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「あのー!あたしもその人、痴漢しているの見ました!」
あたしは遠ざかりそうな集団に向かって声を掛けた。すると一斉に全員があたしのほうを振り向いた。
そしてあたしも鉄道警察隊に行くことになった。
痴漢男は意外にあっさり罪を認め、さらには常習犯だということも分かった。
女子高生は涙ぐみながら、あたしたちに何度もお礼を言った。
あたしは清々しい気持ちで警察を後にしようとした。すると
「おい!宮本茜!」
と呼び止められた。
驚いて振り向くとさっきのお手柄の男がこっちを見ていた。
なんでこの人、あたしの名前知ってるの?
なんか怖い!
あたしが驚いて逃げようとすると、男は
「お前、俺が分からないのかよ!」
と怖い顔でにらんだ。
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