小悪魔の赤

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小悪魔の赤

トマトが嫌いとこっそり寄越す君に、 苦笑いで受け入れる僕。 口一杯に広がる酸味が、 愛の証明だと思っていたのに。 「なんかあなたってつまんない。 もうお別れね」とあっさり捨てられた僕は、 背を向けた彼女に気づかれないよう 静かに包丁を手にした。
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