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「常和くん…あ、あの…」
「?…あのさ」
「は、はい?!」
「場所変える?」
卒業式が終わって校門を出てすぐだったため、人も多く横を通り過ぎる人に横目で見られ場所が悪いと思い提案。
首を縦に振った佐原くんを確認後とりあえず少し歩いたところにある公園に来た。
てか、めっちゃ焦ってるけどこっちも急に声かけられて驚いた。
「と、常和くん…」
「うん?」
「あの、転校してきて、初めて話しかけてくれて、ありがとう…ございました。」
「………え?あ、うん。…ん?話ってそれ?」
「いや、あの、えっと、高校も一緒…で…よかったら…ほ、本当に良かったらでいいんですけど…今から、と、友達になってくれませんか?」
いやちょっと待て、ツッコミどころが多過ぎて…
なぜ俺の行く高校を知ってる?今から友達?あとなんでまだ敬語?!
「っふは」
「?!」
なんか色々面白いななんて思ったら笑いがこみ上げてきた。
「ねえ、佐原くんて俺のこと怖い?」
「え?!こ、怖いなんて思ったこと、一度もないです!」
「まじか!じゃあなんで敬語なの?あと天然?人見知り?佐原くんて面白いね」
「え、あの、?!」
色々質問し過ぎてパニックになってる佐原くんを少し可愛く思えた。
「いいよ。友達になろう」
「…え、いいんですか?」
「だめなの?断った方が良かった?」
「い、いえ!すごくすごく嬉しいです!」
「あ、そう//」
初めて見る笑顔になんだか少し照れくさくなった。
「んじゃ、また四月に会おうぜ」
「はい!よろしくお願いします!」
「次会う時から敬語やめろよな」
「がんばります!」
中学最後の日に友達ができ、心のどこかにあったわだかまりがスッと消えたような気がした。
そして春休みが終わりまた新しい季節がやってきた……
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