怒ってしまった

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怒ってしまった

 この事はすぐに会社へ報告された。だけど、別に何も言われなかった。  でも、私はどうしたら良いのか分からなかった。それが顔に出てしまったのか、両親にとても心配された。私は大丈夫って言ったけど、無我夢中でスマホで色弱が治る方法を探した。でも、それには治療や特殊な眼鏡が必要らしく、お金がかかると分かったから諦めた。  学校では雰囲気に出ないように笑って過ごした。だけど、その帰り道。バスを待っていると事情を知っている男の子から声をかけられた。 「長谷川さん、大丈夫? なんだか元気がないように見えるけど」  私はとっても驚いて、どうしてって聞いたら、「そんな風に見えたから」って男の子は答えた。  そして私は色弱である話をした。  すると男の子は「それで会社から?」って聞いてきたから私は違うって答えた。何も言われていないことを伝えた。そしたら男の子は「きっと大丈夫だよ」って言ってくれた。 「長谷川さん、成績良いから。会社もそれを考えて事務仕事とかを……」  事務仕事じゃお金が減っちゃうって私は口にしていた。なんのために今の会社を選んだか分からないって口走ってしまった。  自分でも分かるぐらい怒った口調に、男の子はただ「ごめん」と謝っていた。私も謝ろうとしたけど、その時にはバスが来ていた。  そして、次の日。友達を通じて男の子に謝った。
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