Stalker

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 先週末で大きな仕事を終えた僕は、久しぶりに休日をゆっくりと過ごしている。とはいえ、恋人もおらず、これといった趣味もない僕にとって、休日はただ退屈なだけなのだが。それでも、ずいぶん仕事漬けになっていたせいで、思っていた以上に疲れていたのだろう。目が覚めると正午より少し前だったというわけだ。  ストーカーのニュースは終わり、女子アナウンサーが次のニュースを読み始める。特にたいしたニュースではない。僕はテレビを切って、キッチンに行き、冷たい水をコップ一杯飲んだ。それと殆ど同時に、僕の腹がキュウッと空腹を訴えた。  とりあえず何か食べるものでもと思って冷蔵庫を開けた。だけど、ふだん外食ばかりしている僕の冷蔵庫の中には、ビールが入っているくらいで、まともに食べられそうなものなど何も入っていない。  コンビニに昼食でも買いに行こうと思い、僕は着替えて家を出た。コンビニは僕の家から歩いて五分ほどのところにある。そういうわけで、僕は何かあると、いつもそのコンビニを利用している。おかげで、すっかり顔なじみになってしまって、タバコを買うのも銘柄を伝える必要がないくらいだ。僕も店員のシフトをすっかり憶えてしまっている。今日は日曜日で、今は正午過ぎだから、黒谷(くろたに)という中年女性と川野(かわの)という若い男性がいるはずだ。
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