Stalker

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 いつものようにコンビニに入っていくと、 「いらっしゃいませ」  という川野の声が聞こえてくる。僕がレジの方を見ると、川野がそこで爽やかな笑顔を浮かべている。だけど、黒谷の姿はそこにない。もしかすると品出しでもしているのかと思いながら店内を歩いていると、黒谷の代わりに、見たことのない女性店員の姿がそこにあった。  その女性店員は黒谷と比べるとずいぶん若い。おそらく大学生くらいだろう。可愛らしい顔立ちをしていて、茶色に染めた髪を肩の辺りまで伸ばしている。前かがみになっているせいで、名札を見ることはできない。  僕は女性店員の後ろを通り過ぎ、弁当のコーナーに言って、牛焼肉弁当を一つ手にとって、レジへと持っていった。 「いつもありがとうございます」  レジカウンターに商品を置くと、川野がいつもどおりの挨拶をしてくれる。 「今日は黒谷さんはいないのかい? 別の若い女性店員がいるみたいだけど」  僕が尋ねると、川野は機械で商品のバーコードを読み取りながら、 「黒谷さん、辞められたんですよ。何でもご主人の転勤だとかで。それで彼女が代わりに入ってきたんです」  と答えた。
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