【2】国王からの手紙

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「除霊ってつまり幽霊をやっつけるってことだよね?」 「そう……。うわ~ん、除霊なんてできるわけがないよ。私どうしたらいいの!?」 もう軽くパニック。そんな私を見かねたのか、カナちゃんがある提案をしてくれた。 「ねえ恵美ちゃん。三年の佐伯晋夜(さえきしんや)って人知ってるぅ?」 「佐伯晋夜……? 誰だっけ?」 「二か月くらい前に転校してきた人らしいけど。なんでも相当のオカルトオタクで除霊なんかもやってるらしいよぉ」 「えっ!?」 絶望していた私の心の中に一筋の光が差し込んできた。 「ねえ、カナちゃん! その話詳しく教えて!!」 「うん。放課後は理科室を借りて心霊研究会っていう部活をしているみたいだよ。行ってみる?」 「行く! 絶対に行く!」 「でもねぇ、佐伯さんって超変人らしいから気を付けた方が良いかも。不気味な人っていう噂をよく聞くんだよね」 「そんなの問題ないよ! ありがとう!」 除霊ができる人さえ見つかれば、私に憑いた魔物もなんとかできるはず。 この際変人だっても関係なし!どーんと来いってのよ! 良かったあ。はやく放課後にならないかなあ。
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