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めちゃくちゃ驚いちゃった。だって自分のいる場所がどんどん変化していくだもん。
そして最終的に私が立っていた場所はどこかも分からない草原に変化した。
呆然とする私の隣にパフィとルーグはなんてことなかったかのように立っていた。
「なんとなく理解できた? これはワープみたいなもの。で、ここは僕らの住む世界。君らの住む世界の裏側でもある。まあ簡単に言えばウラ世界かな?」
「そういうことですわ。つまりあなたを一時的にその左手の腕輪でこっちの世界にワープさせて助けてあげたってことですの」
「でも一体いつこの腕輪を私に!?」
「君がうずくまっている時、素早く取り付けたんだ。神業だろ?」
た、確かに神業としか言いようがないけど……。
「えっと、とりあえずありがとう」
命を助けてくれたのは間違いなさそうなので、深々と頭を下げてお礼を言った。
「いいんですのよ」
「そうそう。人間を助けるのも僕らの目的の一つだしね」
よく分からないけど異星人なのかな?助けてくれるってことは敵じゃない?
「ええと。ちょっとまだ理解が追いつかないんだけど、この世界は私の住む世界とは別なんだよね? じゃあもう一つ世界があるってこと?」
「ええ。そうですわ。広さが同じ世界がこの地球に二つ存在する。それがオモテ世界とウラ世界」
「なるほど……。なんとなく理解できた……かな?」
夢のような話だけど実際に来てしまったから信じるしかないよね。
「そう。良かった。君はなかなか飲み込みが早くて助かるよ」
「本当ですわ。あなたを選んで正解でしたわね!」
ルーグとパフィは満足そうにうなずいている。
「ええと。ところでルーグさんとパフィさん?」
「えっ? どうして私たちの名前をご存じなの? 」
「あっ、ごめん。二人がお互いをそう呼んでたから……」
「ああ、そういうことでしたの。特別な力でも持ってるのかと思いましたわ」
「はぁ。普通分かると思うけど……」
「~っ! ルーグ、あなたいちいちうるさいですわよ。ホントにネチネチした性格ですわね」
「……」
ルーグは一層どよーんとした目つきになり、パフィを睨み付けている。
「うっ、なんですの。その視線は。根に持ちすぎですわ!」
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