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「うーん、私ならイケメンで性格も良くなくちゃ好きになれないかなぁ。オマケでお金持ちなら更に良いけど。、豪邸に住んでいて、庭には大きなプールとかもあって。あっ、身長も高い方が良いかなあ。で、趣味も同じで私のことをものすごーく理解してくれて――」
あれれ、理想の人について考え出したら、どんどんと出てきて口が止まらない。
「え~! そんな条件の揃った人いないよ。恵美ちゃん、可愛いんだから高望みしなければすぐ彼氏できそうなのにね」
「えっ、そ、そうかなあ? えへへへへへへ」
可愛いって言われると照れちゃうよね。ついつい顔がにやけちゃう。
「こらっ! 村井、立ってないのお前だけだぞ」
「えっ!?」
あっ、いつの間にか先生が入ってきていた!
日直の号令を聞き逃しちゃうなんて。くううう、私のバカバカ!
皆も笑ってるよ。
「ごめんね、恵美ちゃん。一応声はかけたんだけど集中してたから」
「うん、いいよ。今のは私が悪いから」
トホホ……。やっぱりこの頃ツイてない~。
パフィとルーグが言ってたダイウンナシっていうのが私に憑いてるというのは本当かも。
……そういえば今朝のことって誰かに話してもいいのかな?
特に口止めはされてなかったけど。
いや、でも話したところで誰も信じてくれない気もするよね。
――そして昼休み。
私はパフィからもらった手紙を読んでみることに。ええと、なになに?
【異世界(オモテ世界)の人間へ
まず私たちはあなたたちと同じ星に住んでいることを分かってほしい。
オモテ世界があなたたち、ウラ世界が私たちが住む世界。
難しければゲームなどでよくある裏ステージ(場所は同じなのに落ちているアイテムや敵が異なったりする)的なものをイメージしてもらえればいい。
ウラ世界が私たちの住む世界であり、こちらは魔法や剣術といった異なる文化が発展している。そしてオモテ世界のあなたたちに今回はお願いがあってやってきた。
私たちの世界に侵入してきた謎の生命体を退治してほしいのだ。
オモテ世界全集によると謎の生命体はおそらく幽霊と呼ばれているものだと思う。
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