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『本』の狩人(中)
『特に怒り狂うイノシシの恐ろしさは並大抵ではありません。
イノシシには上下に牙がはえており、口を閉じるたびに擦れて鋭く研がれています。オスイノシシは相手を攻撃する際、この牙を突撃槍のように正面に構ええて、最大時速30㎞ものスピードで突進して、しゃくりあげます。
これは2本の鋭いナイフを突き刺して真上に引き上げるような動きなので、人間であれ場太ももから股間にかけてバッサリと斬り裂かれて致命傷を負います』
秀和システム
「狩猟の教科書」 著者:東雲輝之
二百六十五ページ、「怒る獣の恐ろしさ」より抜粋
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