15年後

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15年後

十五年後。 時が過ぎるのは早い。 特に大人になってからは。 気がつけば一年、また一年と過ぎる。 そして、また年をとる。 「お父さーーーん!」 少し離れた所で陽多が手を振っている。 娘はもう二十一歳。 すっかり大人だ。 今日は雲がなく快晴。 夏が近づいてるせいか、暑い。 そんな中、娘と親子デート中だ。 「お父さん、歩くの遅いよ」 「父さんも若くないんだ、労わってくれ」 「お父さん見た目若く見えるから、全然大丈夫だよ!」 「なにが大丈夫なんだ‥」 陽多は小さい頃と変わらず元気いっぱいだ。 「今日は暑いねー」 今日の陽多の格好は、白いワンピースにサンダル。 「もうすぐ夏だからな」 太陽の陽射しが気になるらしく麦わら帽子を被っている。 帽子からは長い髪が伸びていた。 十五年前に傘を渡した‥女性と瓜二つだ。 十五年前のことで記憶が違ってるかもしれない。 でも‥あまりにも似過ぎている。 偶然なのだろうか?
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