さよならを言う前に。

ファーストコンタクト

ーー放課後ーー
私のクラスより先に終わった麗華のクラスの子達は教室前で待っている。
その中に麗華も居た。ホームルームが終わるまで、麗華は、沢山の男の子と女の子に囲まれて、喋っていた。

ホームルームが終わると、麗華は、みんなから離れて私に近づいてきた。
今日は私に頼みたいことがあると言われた。
駅に向かう途中麗華ちゃんはこう言った。

私の代わりにある女の子の所へ行って欲しい。私は、部活があるから、行けない。

とりあえず今日だけは一緒に行くことになった。まず、花屋さんに行って、バラの花束を作ってもらった。コンキュサーレと、トーマスの花束。緑と黄色の花束は派手な色合いなのに、不思議と目に悪い色には見えなかった。
花束を抱えて歩いた。
麗華は、自分が持つと花束を落としてしまいそうだから、と言って、私の荷物を持つ代わりに私に花束を持たせた。