３人で恋しましょ♪

トイレエッチ☆２７

幸いにも誰にも見つからず
個室を出られた───のだけど

トイレの外へと出た後も
そのまま･････俺を抱っこしたまま
颯爽と歩く咲哉。

あまりにも自然に、堂々と歩く その姿は
いっそ清々しいほど。

だが、しかーし！
俺のメンタルは そこまで強くない。

さっきよりは少ないけど･････
まったく人が居ないワケじゃない。
誰かとすれ違うたび
チラチラと見られているような気がして
居たたまれなくなる。

『さ、咲哉･･･下ろして･･っ･･///』

と、お願いした････けど

『ダメだ、みー。１人じゃ歩けないだろ？』
『そうだよ、歩けないでしょ？みっきー。』

あっさり却下。

『･･････うっ････
　あ、じゃあ、おんぶ･･おんぶは？』

お姫さま抱っこよりは、ちょっとは マシなはず。
名案じゃん！、と思って 咲哉に言うと･･･
咲哉は、急に真顔になってピタリと立ち止まった。

『みー･･･』

低い声で名前を呼ばれる。

『え？･･な、なに･････？』

？？
お、怒って････る？

え。
なんで怒ってんの？

意味が分からず咲哉を見上げれば
咲哉は苦虫を噛み潰したような顔で続ける。

『いいか？みー。
　おんぶ なんてしてみろ。
　俺の後ろを歩くヤツが･････
　みーの可愛い尻を見放題って事なんだぞ？
　分かってんのか？』

『････････････は？』

なに、言ってんの？
コイツ。

今、尻･･･って言った ？？？
尻･･･み、見放題？？？

ふざけてるのかと思えば
そんな感じじゃなくて、実に 大真面目な顔の咲哉。

『え、えーと･････
　別にそんなの･･誰も気にしな･･･』

と、宥めようとした俺に
咲哉は興奮した様子で続ける。

『はあ！？
　足、広げて尻の孔 さらけ出すんだぞ？！
　そんなの･･･最悪、見られるだろーが！！
　尻の孔が！！後ろのヤツにっっ！！』

『･･････は、はあ？
　な･･･っ、なに言ってんだよ///！アホかっ !！
　見えねーわ////！服、着てんだからっっ！！』

『いーや、見えるヤツには見えるっ！』

『見えないっつーのっっ//// !！アホ！』

『いーや、見えなくても想像する！妄想する！
　そして、触りたくなるんだ････！
　可愛い みーの尻に････！

　そうか･････
　そういう事か･････💢
　･･･おのれぇ！さっきの痴漢め･･･許さんっっ！』

『･････････え。』

さっきの痴漢？？？

あー････
まだ怒ってたんだ、それ。

『そうだよ！咲哉！そのとおり！そのとおりだよ！
　可愛い みっきーのお尻を守らなきゃ！
　ダメだよ、見せちゃ！
　おんぶなんて、もっての他！わかった？！』

『･･････････』

玲音･････お前もか･･。

『みぃーの尻は俺たちが守るっ！！』
『そうだよ、咲哉！一緒に守ろう！』

『『おーっ！！』』

『･･････････』

アホだ･･････。
この２人は、アホだ。

もう･･･
何を言っても無駄･･･な気がしてきた･･･

いつものコトだけど。

何も言わなくなった俺に満足したのか
咲哉が 意気揚々と歩きだし
玲音がおしり側を、ぴったり ガードする。

『･････はあ･･』

どうせムダなら もう何も言うまい。

だけど･････
せめて顔だけは隠そう･･･

ため息ひとつ、
俺は 咲哉の胸に ギュウッと顔を押しつけた。