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無理です!
『ご、ごめんなさい!無理ですっっ!』
今度こそ逃げだそうと
渾身の力で腕を引き抜こうと頑張る。
でも・・・
まったく抜けない。
微動だにしない。
『ちょっと・・・!離して下さいっ!』
『『イ・ヤ♡』』
『・・・・・っ・・・💢』
こ・・・こんにゃろぉ・・・!
何が 「イ・ヤ♡」だっ!!
もう イヤ!
帰りたい~っっ!
帰って宿題して、おやつ食べて
ベッドの上で ゴロゴロしたい~っ!!
『は、離せ~っ!帰る~っ!』
『まだ話は終わってないよ?何が無理なのかな?』
『は、はあ!?だから・・っ!
男同士で恋愛は俺には無理ですっ!以上!』
『やってもみないで無理とか、おかしくないか?』
『はっ!?はああっっ??はああああっ!?
おかしいのはお前らだよっっ!
なんなの?いきなり!!ワケ分かんないし
おかしいだろっ!』
叫ぶと、キョトンとする2人。
『おかしい・・・・・』
『おかしい・・・?』
『・・・・・っっ💢』
何故、キョトン?
コイツら・・・・・
自分が おかしいって分かってないのか??
腹立つっっ!!
腕と腰を抱かれていて体を動かせない俺は
唯一、抵抗できる目で思いっきり睨んでやる。
すると、
『んー、そっかあ・・。』
『そっか、なるほど。』
急に、2人が しょぼんと俯いた。
・・・・・あれ?
分かってくれた?
少しだけ緩んだ手から
自分の腕を抜こうとした・・・その時、
『そっか~!』
『そうだよな』
またもや、力を込めて握られてしまう。
『え?・・・・・え?は?』
『そうだよね。俺たちの事 よく知らないもんね。』
←茶髪
『え・・・、・・・・・・・は?』
『だな。まずは俺たちの事 知ってもらわないと。』
←黒髪
『・・・・は、・・・・・はあ??』
『話は、それからだね~。』
『そうだな。それからだ。』
『・・・・・え、・・・・・え??』
な、何 言ってんの??
何、2人で勝手に話を進めてんの??
『と、いう訳でー♪
今から俺の家に行きましょう♪』←黒髪。
『それ、いいね♪!
今から家に行きましょうっっ♪』←茶髪。
『・・・・・は?は?はっっ!?』
いや・・・・・・・・なんで?
なんで、そうなんのっっ!?
全然!
全然、分かってないーっっ!
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