刺繍

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 君はいつも 淡い服を着ていた  昨日は水色 今日は桃  おとなしい君の内側の  快活さが見て取れる  でも 僕にはわからなかった  その胸の 派手な真っ赤な刺繍  ある時君は 僕に訊いた 「赤色は好き?」  きっとあの刺繍のことだと思った 「淡い色の方が好き」  次の日から 胸の赤い刺繍は無かった  君は君でなくなった  
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