あまやどり

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「ねえねえ。この前ツイツターでさ、月に行く旅行とかロケット打ち上げの話してよね」 「あー……あったなぁ」 「日本の技術すごーい!って思っただけどさ、一つ言ってい?」 「んー?」 「もっと身近なところで技術進化して欲しいよね」 「例えば?」 「傘。大雨だったり土砂降りだったりするとほぼ役立たないじゃん。全身濡れない傘とかあってもいいと思わない?」 「それな」 「雨を自動的に感知して頭の上に受け皿発動とか、全身カバー出来る撥水バリアとか!」 「もうそれ傘じゃないじゃん」 「それな! ……あーあ。雨やまないねぇ」 「まあ気長に待とうぜ。傘忘れちまったし、いいところに雨宿りできる軒下見つかったしさ」 「そうだね。私はもうちょっとこのままでもいいかな」 「何で?」 「ふふ。キミと一緒に居られるじゃん。こういう時間、好きだよ」 「……俺も好き」 「それは時間が?、私が?」 「ご想像にお任せする」 「ふふ。じゃあ、お任せされた」
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