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「麻生君、あたし帰らないと。まだ会えたらいいわね」
「あ、あの!た、高田さんは…好きな人、いませんか?」
帰ろうとする彼女を慌てて呼び止めたボクは無意識に、言ってはいけないことを告げてしまった…
「………」
自宅に着くなり、二階の自部屋に上がりベッドへダイブしてしまったボクは……
『あー、あんなこと…言ってしまっただろ…』
枕に顔を埋めたまま、ボクは悲しそうに表情を歪ませ、涙を浮かべた彼女の顔を思い出して激しく後悔してしまった……
一方、美玲は仏壇前で遺影を抱いたまま激しく泣いていた……
「あ、あなた…な、何で、あたしを…置いて……逝ってしまったのよ…」
美玲は近所に泣き声を聞かれないようにハンカチを口中に詰めて、激しく泣き続けた……
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