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貴稔の言い分を聞かなかったのは悪いと思うけれど、あの状況でなにを聞いたところで信じることは出来ない。
「知り合いか?」
そう問われて咄嗟に思い浮かんだのは、自分でも想像していなかった言葉だった。
「ストーカーです! この人ストーカーなんです」
そう言って課長の背中に隠れた。
「ちょっと待てよ!」
驚いたのは貴稔も同じだろう。
だけど言ってしまった言葉は取り返せない。
「今から一緒に警察に行くか、2度と姿を見せないと約束するか、どちらか選んでもらいましょうか」
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