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「あの後タクシーで送ってもらったんです」
「あら、やるじゃない」
「全然ですよ。課長とふたりで後部座席に座るとか緊張して大変だったんですから」
「まぁ、あなたはそうでしょうけど」
いまいち会話が噛み合っていない気もするけれど、そんなことに構っている余裕はない。
「課長と最寄り駅が同じだったんですよ」
駅を挟んで北と南に別れるから、使う改札も違うし帰る方向も違う。
けれど毎日同じ駅を使っているらしい。
「へぇ、運命だったりして」
「そんなことはいいんですけど、私のマンションの前で降りたら彼氏が来てて」
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