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「どうしよう」
「大丈夫よ、諏訪君は迷惑かけられたなんて思ってないと思うし」
「でも」
嘘を吐いたことが気になる。
「いざとなったら私がなんとかしてあげるから」
結局結論は出ないまま、始業のチャイムが鳴る少し前に自席に戻った。
晴香が言うように、課長に誤解を与えたままでも支障はないだろう。
もしかしたら上司として心配はしてくれるかもしれないけれど、課長が貴稔にもう会うこともないだろうし。
あの時点では私にとってはストーカーのようなものだった。
無理矢理納得したふりをして頭を切り替える。
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