嘘の始まり

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これ以上泣いたら干からびてしまう。 泣かないように、今は貴稔のことは忘れて仕事に打ち込むしかない。 パソコンを開いて作業に没頭した。 そのせいか、昼休みになったことにも気が付かなかった。 「立花さん、お昼行くわよ」 「え、もうそんな時間ですか」 「そう、あなたが怖い顔して仕事に集中してた間にお昼になったのよ」 顔を上げた時にはオフィスにはほとんど人がいなくなっていた。 時計の針も12時10分になろうとしている。 「すみません」 .
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