190人が本棚に入れています
本棚に追加
「緋朝?….あ、何!?血だらけじゃない!」
「水夜!部屋に何か化け物がいる!」
俺は開けっ放ししている部屋の中を指さした。
水夜は俺の部屋に入ろうとしたが、肩を掴んで止める。
「危ない。やめろ」
「ダメよ、緋朝を傷つけたわ」
「俺は大丈夫だ。これはそいつが吐き出した血だから。怪我はしていない」
水夜は、俺の頬の血を自分の手で拭うと、ちょっとホッとした表情になる。
それから、俺の部屋に勢いよく入って行った。
「やめろ、水夜!危ない!」
入りたくなかったけれど、水夜が危ない。
俺も後を追いかけた。
最初のコメントを投稿しよう!