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俺の話を聞き終わると、水夜は何か考えながら目線を俺に合わせた。 「もしかして……日記の……」 「え?」 「日記の人かも知れない」 「は?」 水夜は、出しっ放しになっていたシャワーの所まで、俺の背中を押し進めた。 「な、んだよっ!?」 「とりあえず、シャワーで血を流して、それから詳しい事を話すわ。私が洗ってあげる」 俺をバスチェアに座らせると、頭からシャワーをかけ、水夜は俺の髪をくしゃくしゃと洗い流す。 「ぶっ……いいって!いいから!ワンピース濡れるしっ…」 そう言っても、彼女は俺を洗い流す手を止めなかった。 もしかすると、早く俺に説明したいのかも知れない。 結局俺は最後まで水夜に流して貰い、彼女は、洗い終わると、サッサお風呂場から出て行ってしまった。
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