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「ダメよ!やよいさんがあなたに怪我させて気を失った時、どれだけ心配したか。あんな怖い思いは嫌よ。私も友達と思うからこそ、あなたを危険に合わせるのは無理なの」 「じゃあ、もう日記の危ない事に、水夜も首を突っ込むな。今のように、ここに入ってきた霊だけを食べて危険な事はするな!」 お互いに見つめあったまま、時間が流れた。 見つめ合ってると言っても、甘い空気がそこに漂っている訳ではない。 俺たちは厳しい目でお互い見続けていた。 「……私だけで行くのは簡単だわ。緋朝が会社に行ってる間に、その世界へ行けばいいんですもの」 「日記さえ読めば、俺はその世界へ行く事ができる。俺こそ水夜を追いかけるのは簡単だ。でも、俺が水夜と同じ場所に着くかどうかは分からないよな?俺がその世界で何か危険があって、帰れなくなるかも知れないと心配するのは水夜の方さ」 水夜の口がぎゅっと結ばれ、ワナワナと震えている。 俺は反対にニコリと笑顔を返した。 「酷いわ!酷いわ!本当に心配しているのに!」 腕の中で暴れる水夜をワハハと笑いながら、俺は彼女が逃げないように抱きしめ続ける。 「ごめんな、俺も心配なんだよ」
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