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7/12(金) 今日は館を、例の紡績工場近くに移動させた。 近辺からは、うちの屋敷は見えないけれど、やはり引っ越ししてきた気分にはなり、毎回、新鮮だ。 今日一日はのんびりと家で過ごした。 近くにどうやら事故の多い交差点があり、粉を撒くと、その多くの霊がこちらに食べられに来てくれた。ありがたい。 調査は明日からだ。 移動はすぐに出来るんだな。 水夜はどこかへ行きたくなったらそこへ行く事が可能なんだ。 俺はベッドに寝転ぶと、続きを読み始めた。 7/13(土) 朝、早朝に紡績工場に行ってみた。 表玄関は広い来客用駐車場、裏にも従業員用の駐車場が工場をコの字型に囲むようにある。 そして表玄関の扉は、鎖を巻きつけて大きな南京錠で施錠はされているけれど、鎖を誰かが切ったようで、開けて入る事ができた。 一通り見て回ると、1階は事務所と、その部屋からドアを開けると繋がっている社長室。あと食堂。 そして、2階に工場。 放置された機械と段ボールの箱などが散乱して埃がものすごい。 3階も同じように機械と、段ボール。 各階、長い廊下の両端にトイレが男女共にある。 各エリアごとに分かれているようで薄い壁が立ててある場所もあるが、入り口から奥まで割と見通しが良い。 全部を見た感じ、1階の社長室と、1番近いトイレ付近が少しだけ霊気が濃い気はするけれど、そういう霊もたまにいる、そんなくらいの不安定なものだ。 どこにその浮き出る顔が現れるのか、今の段階では分からない。 あちこちに霊はいるのだけれど、関係のないものばかり。 明日、今度は、夜に工場に行ってみようと思う。
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