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「あのな…」
「なに?」
「あー…の、水夜ともう少し話したいなーなんて。
俺、ホンット中学生かっ!?
何なんだよ、何で言えねえ。
「いいわよ。まだコーヒーいる?」
「いや、コーヒーはいいかな」
「じゃ、使ったカップを洗ったらお話しましょう。さっきまで使ってた部屋で待っててくれる?」
スッと水夜が離れて、俺たちの使ったコーヒーカップを下げにいった。
「手伝うよ」
「少ないからいいわ、ありがとう」
俺は自分の情けなさに、足に力が入らず、階段をベッタベッタと上がった。
相手は俺より長生きしてるって言っても、俺より年下なのに、なにビビってんのか。恥ずかしい。
そう思いながら、部屋のドアを開ける。
……一緒に寝ていたベッドも、やましい後なんて無くて、これからだって、何も無い事が、カンが鋭くなんかなくったって、分かる。
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