叶えられなかった想い

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次の日は、ぼんやりとベッドですごした。 水夜の館を見つける前の、普段過ごしてたように。 たまっていたテレビの録画を観て、ベッドの上でスナック菓子を食べ、水分が欲しくなれば冷蔵庫へ行き、ペットボトルの炭酸飲料を飲む。 いつもしていた事なのに、つまらない。 水夜、どうしてるかな?なんて、思っている時に、ベッドに放っておいた、携帯の電話の着信を告げた。 しかし、知らない電話番号。 と言うか、0が沢山並んでいる。 普通なら11桁。それ以上0がある。 そして、最後に9。 何だかゾッとする。 しかし、これは…なんか、ある。 怖いけど、出た方がいいと、何となく、思う。 おそるおそる、通話ボタンをタップした。 携帯を耳に当てて、向こうの様子を伺ってみる。 " もしもし…" そこから、聞こえてきたのは、少しおどおどしたような、電話越しでも分かる、透き通るかわいらしい声。 …水夜? 「もしもし? もしかして、水夜?」 " 緋朝?ええ、私よ" 水夜の声が、生き生きとした声に変わった。 なんで、電話? "伊蔵くんに頼んで、私もスマホを持ったのよ" 「良かった、これから連絡できるね。でも、電話番号、変だったよ?」
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