仲良し

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蜘蛛の件を終えてから、3週間。 そろそろ、何かやってくるんでは、と身構えてはいたが何も起こらない。 水夜の日記の、次の話の何か関係した怖いものがやってくると、かなり心配していたのだが、 これはしばらく安心していいのかも知れない。 と思えて来た。 そして、それに伴い、水夜への気持ちが、俺の中で落ち着いて来ていた。 少しずつだけど、もしかすると、諦めに変わってきているのかも知れない。 決して嫌いではない。 むしろ、好きなままだ。 一緒に食事する時間は相変わらず楽しかったし、水夜から聞く話も、俺の話を聞いてくれる事も、何もかも楽しかった。 水夜は、日記を読もうと俺を誘う事はなく、俺も自分から誘う事は無かったし、そこで宿泊することはやめ、俺は自宅へ帰る事にしていた。 水夜も無理に引き止める事はしなかったし。 まぁ、日記の事を言えば、一度だけ。 水夜が俺を心配して、1人で日記の世界へ行く事も考えたから、日記の話をした事があったけれど、「私も危険な事をするのはやめるわ」と言って、俺もそこから言うのをやめた。
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