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「私を好き？友達の意味じゃなくて？」
「…うん、好きだよ。言えなかったんだ。俺たち住む世界が違うから。
水夜も、友達としてって言ってたし…」
彼女がポロリと大粒の涙を流した。
俺は慌てて、親指でその涙をぬぐう。
「その時の気持ちは、本当よ。でも、最近気がついたの…私、緋朝がいないと、本当に寂しい」
俺はもう一度、胸の中に彼女を抱きしめた。
1人で、何十年も、そんな孤独な気持ちを、ずっと隠し続けていたんだ。
「好きだよ。でも。俺もその気持ちを忘れようとしてきた。色々理由をつけて」
「……緋朝」
彼女が俺の背中に手を回した。
この、安心感を俺は欲しかったんだ…
ずっときらわれたくないから我慢してきた言葉。ようやく言えた。
でも、この恋は、なかなか難しい…….
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