仲良し

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警戒しながら、2人でキッチンを覗いたけれど、何の気配もない。 「……さっきの獣の匂いがするわ。うん…やっぱり…」 「やっぱり、ってなんだ?」 「いいえ、何もない」 水夜の「やっぱり」が気になった。 けれど、教えてくれる雰囲気はない。 あちこちの棚や、隅を確認したが、俺は勿論何も見えず、何も匂わなかったけれど、水夜は匂いをなんとか辿っていた。 「わからない。完全に消えてしまった」 「水夜、さっきのやっぱりってなんだよ」 「……何にもないわ」
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