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「あのね、彼は献身的に私の看護をしてくれたわ。そう言うような目でみるのは失礼よ」
「ごめ…」
彼女は日記を押さえていた両手を離すと、俺の事を睨みつけた。
「つ、続きを読むから」
俺は日記を持ち直し、読み始める事で水夜の視線から逃げた。
***
あの大きな獣を食べて、この件が終わったけれど、一体あの動物はなんだったのか。
ライオンのようにも見えたけれど、白くて。
何だったのだろう。
急すぎて、ほとんど調べられなかった。
こういうことがないように私はもう少し慎重にならないといけない……
「慎重?今でも慎重さは欠けてるよな、水夜は」
俺がプッと吹き出すと、水夜は日記を俺からとりあげた。
「……この件はこれでおしまい!何も分からなかったのよ、私の慎重さが足りない事でねっ」
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