街に住む野獣

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水夜は、プイと俺から目をそらし、日記を抱きしめた。 「怒んなよ、俺が怖がりな分、水夜のその行動力が頼りになるワケじゃん」 俺は笑いながら、彼女の肩を抱いた。 「イヤね、慎重さが足りないって言ったじゃない」 少し膨れっ面を、する彼女の頭を撫でた。 「…もし、この日記の事が、今ここで起こってる怪奇現象と重なるなら…」 水夜の小さくて細い肩を、自分の方に引き寄せた。 「緋朝…?」 「そんな大怪我をさせるワケにいかないっ…」 ライオンみたいな動物、どうやって倒すのかなんて想像もつかない。 でも、きっと俺たちを襲ってくる。 でも、やよいさんの件や、蜘蛛の件に関しても、俺は別の世界へきっと行く。 そこに何かヒントがあるハズだ。
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