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*** 「水夜は何を食べたい?」 「そうね、いつも食べれる物とは違った物が食べたいわ」 水夜と俺は、外食店が立ち並ぶ通りをゆっくり歩いていた。 水夜は周りの景色をキョロキョロ見回して、楽しそうだ。 「いつもとは違うもの?」 「そう、例えばハンバーガーとか、もんじゃ焼きとか、たこ焼きとか。うーん…いっぱいあるわ!」 ハンバーガーはともかく、もんじゃ焼きやたこ焼きはなかなか水夜の館では食べられない。 「何でも言って。おごるよ。焼肉でもいいよ?もんじゃ焼きでもいいし、あぁ、そうだ、回転寿司も普段はたべないんじゃ?」 「回転寿司!行きたい!」 「いいよ、行こう」 普段は俺より落ち着いて、大人っぽい水夜が、普通の若い女の子のように、はしゃいでいるのは可愛かった。 1番近くの回転寿司に入り、案内されてテーブルに向かい合わせで座る。 「回転寿司、初めて入ったわ」
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