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やっぱり水夜も、俺と同じように色々考えているのかも知れない。 「そっか…水夜はお化け退治もしなくちゃいけないしな…あぁ、でも、俺が会った人たちはお化けなんて表現したら失礼だ。いい人達だった」 「ええ、そうね。でも、私は緋朝に日記帳を渡すんじゃなかったって後悔しているわ。もっと何か他のもの、ただ、ここへ来るだけの為の物で良かった」 俺は、アハハと笑いながら水夜の頭をクシャクシャと撫でた。 「いや、単なるペンや、ネックレスとか貰っても、きっと何かの拍子にこういうことになってたさ。日記を貰ったのも、必然だから、気にするな。俺は水夜と日記の人たちの未来を変える為に、ここに来たんだよ、きっと」 水夜は嬉しいのか悲しいのかどちらか分からないような顔をして微笑んだ。
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