時間を移動する

9/57
前へ
/360ページ
次へ
それから、2か月程、何もない時が続いた。 何もない時が続いた、と言うより何も無いようにした。 日記を読む事も出来たのだけれど、休養も必要だ。 水夜はあの日記に封印をかける事にした。 そんな方法があるのかどうかを、伊蔵に探して貰う事にしたのだ。 なんでそんな事を思いつかなかったのかと思うほどだ。 方法は案外すぐに見つかった。 が、簡単にいかなかった。 それをするには、水夜の日記の分厚く、一冊に対する日数が多い為、沢山の色んな念が詰まっている。 水夜が霊力があるから余計に強い。 それを閉じ込める為には、強力なお(ふだ)が数枚必要らしく、家が1軒買えるような金額だった。 しかし、目の飛び出そうな金額でも水夜はポンと支払う事が出来たのだけれど、その強力な力を封じ込めるのに、数枚あるので、日にちがかかるというのだった。 しかも、封印はいずれ解けてしまうということで、封印が解ける前に新しいお(ふだ)を用意するか、また新しく日記の事件を解決していくか、という究極の選択のような事をしていかなければならない。 それを何とかクリアし、今に至るのだけど、今のところ、まだ封印が解ける気配はない。 伊蔵いわく、お(ふだ)を作った人(ホントに人なのか?)によると、封印が解けそうになると、お(ふだ)も破れたり、文字が消えてきたりするらしい。 しかし、とりあえず今、日記に貼られているソレは、貼った時と同じように綺麗なままだ。
/360ページ

最初のコメントを投稿しよう!

190人が本棚に入れています
本棚に追加