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「あ、なに?」
「うん、実はね、私、伊蔵くんに調べて貰ってた事があるの」
「ん?お札の件じゃなくて?」
「ええ。…ちょっと、座らない?そうだ、伊蔵くんか、あられを貰ったのよ、日本茶入れるから食べましょうよ」
「あぁ、…うん」
***
水夜が用意してくれた、伊蔵が持ってきたあられの缶を見ると、ここからは随分と遠い場所で買ってきたものだった。
「伊蔵、遠いところまで行ってたんだな」
「ええ。私の調べて貰った件で、遠出して貰ったの。行くのは,私がいつも土地を移動するくらい簡単で、遠くてもすぐなんだけど、その地域のお土産をいつも買ってきてくれるの」
彼女は冷たいお茶を2人分用意して、俺の横に座る。
「実はね、相談っていうのは、緋朝にも関係あることなの」
「え?」
「……私達、また封印が解ければ、日記の解決をしにいくでしょう?日記に関わる人たちの考えが先に分かれば、危険な事も減るんじゃないかと思って」
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