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「えっ!?そんな事できるのかよ!」
「それを伊蔵くんに、調べて貰ってきたの。出来そうなんだけど、伊蔵くんが言うには、何かある物が必要らしいわ」
俺たちは同時にあられをつまんで食べた。
…美味い。
水夜も小さい声で「美味しい」と呟いた。
「ある物…って何だよ?」
「私も分からないの。伊蔵くん、教えてくれなくて」
「んだよ、アイツは〜っ」
文句を言いながら、アイツが持ってきたあられを2、3個口に放り込む。
ボリッボリッと租借した後、冷たいお茶も飲んだ。
「あ、でも、明日伊蔵くんが来る事になっててね、緋朝もできれば話を聞いて欲しいの」
「勿論。俺と水夜の大事な問題だ。俺も話を聞くよ」
俺は彼女の頭を撫でてから、肩に腕を絡ませる。
「ありがとう、心強い。私は、霊を食べることしか出来ないから」
水夜は俺の首元に自分の頭をポスンと倒れさせた。
その頭を、再びゆっくり撫でる。
「俺だって。見てきたことを伝えるしか」
それが、色々と前もって分かるようになれば、どんなに動き易くなるだろう。
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