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「まぁ、問題なく使えること分かったんで、良かったっす!俺、帰りますけど、また何かあったらいつでも連絡下さい」
「伊蔵くん、いつもありがとう」
「お疲れさん、今度は伊蔵も一緒にメシ食おうぜ」
「あ!いっすねー!また仕事抜きでも遊びましょうよ」
伊蔵は、俺たちに頭を下げて、それからキッチンの暗い穴の中へ入った。
穴は何も無かったように、フワンと消える。
「水晶、上手く使えそうだな」
「えぇ、質問を的確にした方がいいのと、あと、もう少し練習しないと」
「練習?」
俺たちは食堂に戻り、椅子に座る。
水夜が「そう、練習」と頷きながら言った。
「私の霊力をもう少し上げたら、もっと簡単に思ってる事を水晶の中に映せそう。さっきは、イメージもちゃんと出来なかったし、そこに集中もできなかった。何度も練習して、慣れなきゃ」
彼女は、水晶を指差し、眉をひそめた。
俺は彼女が何を言ってるのか、あまりよく分からない。
が、やはり、多少の技術はいるって事なのかと思う。
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