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次の日。
俺は自分のマンションの部屋で目を覚ました。
ベッドから起き上がると、軽く頭痛がする。
二日酔いだ。
冷蔵庫からミネラルウォーターのペットボトルを取り出し、その場で飲んで、残りを冷蔵庫に戻した。
昨晩の……
あの水夜という女は一体なんだったのか。
どうやら、水には体に害になるような物は入っていなかったようで、二日酔い以外は何もない。
あと、不審な人物にも後をつけられた様子もない(と、思う)。
と言うか、もし、彼女の善意であれば、俺は結構失礼な態度を最初から最後までとって、帰ってきたんでは……
そう思うと、年上として、男として、恥ずかしい奴だと思われたに違いない。
大きくため息をつくと、俺は再びベッドに転がった。
今日は土曜だ。
今日と明日、しっかり休んで仕事の事もミスった分、月曜からしっかりやろう。
水夜の事も……これからは恥ずかしくない大人として、勉強になったと思う事にして忘れようと思った。
だけど。
忘れようとしたけれど、逆に忘れられない事が起きたのだ。
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