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さぁ、2人をこの部屋に招待しよう。
喜んでくれるかも、と思ったけれど、男の子たちは白目をむき、ブルブルと細かく震えるだけで動かない。
仕方ない。
運んであげよう。
私は2人と手を繋ぐと、押入れの階段を下りた。
お茶とお菓子があったら喜ぶかな?
子供だもの、喜ぶよね?
血は掃除しておかなくちゃ。
綺麗にしていないと、お客様が嫌な気持ちになってしまうかも。
私は和室の畳を綺麗に拭き、子供達にも冷たいジュースとお煎餅を用意した。
毎日毎日違う飲み物や食べ物を用意した。
本当に自分の友達がいるって嬉しい。
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今日は近くの神社でお祭りがあって、普段静かなこの辺も、結構人通りが多かった。
夜遅くになって、人通りが無くなってから外へ出てみる。
子供達が居てくれるから外に出なくても寂しくなかったけど、こうして久々に出てみると、気持ちいい。
そっと、いつもの電柱の影から辺りを伺う。
すると、向こうから誰か歩いてくる。
よく見ると男性だ。
この人もウチに招待しよう。
私は「こんにちは」と声をかけて、彼を家に招いた。
だけど、この彼も酷く私を怖がり逃げようとする。
正直本当に傷つく。
無理矢理、家に引っ張り込んだ。
リビングまで何とか連れて来たが、悲鳴をあげて、いつまでも逃げようとした。
彼は私に対してあまりに失礼な態度だと思い、私はこの男性に用意した熱いお茶を顔にかけた。
だいぶ熱いお茶だったから、男性は顔を手のひらで覆い、のたうち回った。
そして、右の人差し指と中指で、彼の目を突こうと眼球に触れたけど……我に返り、やめた。
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