幸せに導く

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テレビを見てても面白くない。 お気に入りのネット動画も楽しんで見れない。 そんな時に、会社の事務の女の子から、携帯に連絡が入った。 " 宮本さん、こんばんは!明日仕事の帰りにみんなで飲みに行こうかって話出ています。宮本さんも一緒に行きませんか? " そうなんだよ。 これが、普通なんだよ。 どれだけ美人でも、可愛く思えても、俺とは違う世界に住む人なんだ。 霊を食べるとか、霊をわざわざ探しに行くとか無理無理。 マジで無理。 俺は、バッグからはみ出て見えている分厚い日記帳に目をやった。 俺は、水夜の日記帳を持って帰らなければ良かったと思った。 水夜と俺を繋ぐアイテム。 無ければ、もう確実に行かないで済む、と思えたのに。 俺は日記帳を本棚の一番端に入れると、会社の女の子へ " 明日、OKだよ " と返信した。
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