竜殺しの黒傘

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「ドラゴンが減って困るのは正規ハンターの方さ。奴らこそ見張りと討伐しかしていねぇ。鍛錬がキツくて辞める奴も多いらしいが、最近じゃ月一でドラゴンが出れば良い方だから、楽な仕事だよ」 グレッグはキースの限界を察し、話を切り上げた。 「それで今後の事だが、どうせお前今後どころか、今日の寝床も用意してねぇだろ」 「はい……」 「幸か不幸か、前の犠牲者がウチに住込みで働いてた奴で、まだ後が入ってない。部屋も仕事もくれてやるから付いてきな」 「……は、はい」 第一印象は怖い以外の何者でもなかったが、グレッグの面倒見の良さにキースは困惑しつつも付いていった。 結局、キースには誰が怪しいとかわからなかった。 グレッグからはハンター業よりも、彼の本職の家具作りを基本的に教わったし、時間ができればフィレルの元に入り浸った。 フィレルの元では知識も情報も得られるので、 グレッグも機嫌良く送り出してくれる。
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