元彼が業界で名が知れた人だから困ります

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元彼が業界で名が知れた人だから困ります

「相沢くん……資料作ったから目を通してわからない所があったら聞いてね?」 わたしが担当していたランキングを引き継ぐ事になった相沢祐(あいざわ たすく)くんに、ランキングの仕様とタグを書いた資料を渡した。 「無理っすよーー。ランキングなんて複雑なプログラム、入社3年目の俺には無理っすよ!!」 ランキングの担当は誰もやりたがらない。 大学でwebサイトのランキングについてを卒論で研究したわたしでも、仕事では正直やりたくなかった。 入社してプログランキングのサポート社員を2年して、3年目から小説投稿サイトのランキングを担当者として任されるようになり4年目だけど今だにわからない事ばかり。 「佐伯さんは大学で専門的に学んでましたし、それに元彼はあの5年前に大ヒットしたアプリゲームを開発した柳原幹太なんですよ!!俺なんか、同じ大学で同じゼミに入りましたけど佐伯さんの足元にも及びません。ランキングだけは勘弁して下さい!!」 わたしの担当を引き継ぎたくなくて相沢くんが泣き言を言う。 相沢くんはわたしと入れ違いでゼミに入った大学の後輩だからとわたしの後釜にされた。 ランキングの担当をやりたくない相沢くんが、頑なに仕事の引き継ぎを嫌がる。 そして、わたしが幹太の元カノという情報をここで言わないでいいのに言ったから、チームメンバー以外のwebアプリケーション部のエンジニア達から注目された。 「佐伯さんって、あの柳原幹太の元カノだったんだ。すごい人と付き合ってたんだな」 仲道リーダーが相沢くんの言った事に反応して呟いた。 「……元彼ですから。今はあいつとは無関係です」 いらん事を言った相沢くんを睨みつける。 周りが少し騒つく。幹太は最低男だけど別れる直前に出したアプリゲームは世界中で大ヒットし、一躍有名人になってた。
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