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一番驚くのが車のクラクションだ。タイヤが擦れる音が段々と近付いてきたと思ったら突然放たれるそれは、補聴器を付けていなかった頃でさえ鼓膜というより腹の底に響くようで思わず身が縮むのに、今や全身に浴びせられるような響きとなって筋肉が萎縮し、身が竦んでしまう。自転車のベルも同様だ。 近付いてくる音にすぐ気付けるのは防犯上良い事だと思ったが、思わず立ち止まってしまうのでは逆に良くない。音というのはこんなにも日常にあふれているものなのかと感嘆するが、ここまで来ると気が散る。
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